『アニメシリーズ制作における 制作進行のマニュアル』が無料公開されました。
株式会社トリガー 舛本和也さんが執筆したアニメの制作進行職に関する素晴らしい本です!
『アニメシリーズ制作における 制作進行のマニュアル』とは、
株式会社トリガー 舛本和也さんが制作された同人誌をもとに本動画協会 人材育成委員会にて業界の標準化内容を検討し、制作進行の業務をマニュアル化したものです。
制作進行は私もアニメもの仕事をしていたころ本当にお世話になりましたが、仕事の内容などきちんとまとめられ、新人さんの教育に使えるようなマニュアルがなかったので、『アニメシリーズ制作における 制作進行のマニュアル』が無料公開されたのは本当に素晴らしいと思います。
業界全体のことを考え、素晴らしい作品を作り続けている舛本さんは昔からかっこいい!
実は舛本さんは学生時代の友人で卒業制作なども一緒に作っていた間柄です。
ケンタとパンナコッタという作品で、舛本さんが監督をして、私はコンポジットなど担当していました。
YouTubeにアップされていたのでご紹介。
作画にバケモノの子の広場での熊徹と猪王山の戦いを描いた濱田高行くんや、ポッピンQのキャラクターデザイン・総作画監の浦上貴之くんが参加していたりと豪華な卒業制作です。
舛本さんがFacebookで以下のようなことを書かれていました。
このマニュアルが20年前に有ればアニメ業界はもっと良きものになっていたかもしれません。
セルの時代から完全デジタルに成りつつある今を考えるとマネージメントスタッフが成長出来なかったことがとても残念に思います。
アニメの仕事をしていたころ制作進行さんは、プロデューサー、デスク、制作進行とアニメの仕事のなかで一番徒弟制度だなと思っていました。
だからこそTVアニメの制作環境を支えるはっきり言うと無茶なスケジュールに対応できていたのかもしれませんが、その知識や技術はナレッジでしたし、人柄がいい熱意を持った方が辞められているのも拝見していました。
スタッフさんの教育の一部を『アニメシリーズ制作における 制作進行のマニュアル』が担い、これからアニメの仕事に就きたい若い子の指針になる素晴らしい資料です。
私は逆にアニメの制作進行さんのノウハウや仕組みを自分の仕事に取り込んで、月ごとの納品管理を行っています。
アニメの制作進行さんはアニメの仕事に欠かせないものですし、他の仕事に流用しても役に立ちます。
スタッフさんの教育の一部を『アニメシリーズ制作における 制作進行のマニュアル』が担っていき、さらに優秀な方たちがアニメ業界に残ってくださるなら、こんなに素晴らしいことはないと思います。
これからアニメの仕事に就きたい若い子の指針になるのではないでしょうか。
明日は鹿児島の専門学校の体験入学を見学していただく予定で、そこには私が進路相談を受けた若い子たちも参加する予定なのですが、『アニメシリーズ制作における 制作進行のマニュアル』のことを伝えてこようと思います。
本当に素晴らしい資料の公開ありがとうございます!